今回のテーマ:米国株の配当利回りと配当性向について

「配当利回りが○%」っていうのをよく聞くんだけど、配当利回りって何?
あと、配当性向ってのも分からないんだけど。
こんな疑問に答えていきます。
配当を目当てに投資する場合、配当利回りはとても大切です。
配当利回りが高いほど、たくさんの配当をもらうことができるからです。
また、一時的に配当利回りが高くても、意味がありませんよね。配当性向は、その配当利回りが継続可能なものかを判断するために使える指標です。
ぜひ、この記事を読んで、配当利回りと配当性向を勉強しましょう。
この記事で説明すること
- 配当利回りとは
- 配当性向とは
それでは、説明していきます。
この記事の目次
米国株の配当利回りと配当性向とは
配当利回りとは

配当利回りを説明します
投資した金額に対して、毎年どれだけ配当をもらえるか
配当利回りとは、自分が投資した金額に対して、毎年どれだけ配当がもらえるかという指標です。
具体的には、以下のような計算式で、計算することができます。
配当利回り = 1株あたり配当(年間) ÷ 株価
たとえば、ある株が50ドルで、1株あたりの配当が年間2ドルの場合、配当利回りは以下のようになります。
配当利回り = 2ドル ÷ 50ドル = 4%
この株に投資した場合、投資した金額の4%にあたる金額の配当を毎年受け取ることができるということですね。
なお、通常は自分で計算せずに「dividend.com」で調べます。
配当利回りの調べ方は、記事の後半で説明します。
配当利回りは継続可能かにも注目
配当利回りが高いと、投資した金額に対して、たくさん配当をもらうことができます。
ただし、これは配当が同じ額で支払われ続けた場合に限ります。言い換えると、来年以降に配当の金額が下がってしまっては意味がありません。
株価が50ドルで配当が2ドルだったけれど、来年に配当が1ドルに減ってしまったら、配当利回りも半分になってしまいますよね。
配当が継続可能かどうかを判断するための、ひとつの基準が「配当性向」です。
配当性向とは

配当性向とは、利益のどのくらいを配当に回しているかを示す数値です
利益のどのくらいを配当に回しているか
配当性向とは、その企業が稼いだ利益のうち、どのくらいが配当に回されているかを示す数値です。
具体的には、以下の計算式で計算することができます。
配当性向 = 1株あたり配当 ÷ 1株あたり純利益
たとえば、1株あたり配当が2ドル、1株あたり利益が4ドルの場合、配当性向は以下のようになります。
配当性向 = 2ドル ÷ 4ドル = 50%
こちらも通常は自分で計算せずに「dividend.com」でチェックします。
確認方法は、記事の後半で説明します。
配当性向が高すぎると、継続性に注意
配当について説明した、以下の記事において、企業が配当を出せるのは、利益を稼いでいるからだと書きました。
配当というのは、基本的には企業が稼いだ利益の中から支払われます。
配当性向というのは、利益のうち、どのくらいを配当に回しているかを表しています。
配当性向が50%であれば、利益が半分になっても、今程度の配当は頑張れば続けられるということです。
一方、配当性向が90%であれば、利益が20%減ったら、現在の配当を続けることは不可能です。
つまり、配当性向は高すぎないほうが良いということです。
一般的には、利益がある程度安定している場合は、80%程度以下であれば安心かなと思います。
利益が不安定な業界や企業であれば、50%程度が目安になります。
本ブログでは、1株あたりフリーキャッシュフローで計算
なお、配当性向の計算にあたっては、一般的には、先ほど書いたように1株あたり純利益を使って計算されます。
いろんなウェブサイトなどで、配当性向と書かれている場合は、上で書いた計算式で計算されています。
ただし、純利益は、わりと会社の意図によって、会計テクニックでいじられやすい数値です。
そのため、僕はいじりようのない数値であるフリーキャッシュフローで計算する派です。
配当性向 = 1株あたり配当 ÷ 1株あたりフリーキャッシュフロー
このブログで特定銘柄の配当性向について書いている場合は、1株あたりフリーキャッシュフローを用いて計算していることが多いので、ご留意いただければと思います。
配当利回りと配当性向の調べ方
配当利回りの調べ方

「dividend.com」で調べましょう!
「dividend.com」とは
「dividend.com」とは、米国株の配当に関する情報をまとめているウェブサイトです。
英語のサイトなので、最初は戸惑うかもしれませんが、とにかく情報が豊富です。配当に関するいろんな情報を調べる際にとても役に立つので、ぜひ慣れておくと便利です。
ある企業が配当を出しているかを調べるのにも「dividend.com」が便利です。
配当利回りを調べる方法
まずは、サイトを開いたら、銘柄のティッカーで検索します。
今回は、コカ・コーラ(KO)で調べてみたいと思います。

検索して、個別銘柄のページに飛んだら、「Stock Dividend Data(株式配当データ)」の項目をチェックします。
ここの「DIVIDEND YIELD」の項目にある数字が、直近のデータを元に計算された配当利回りです。以下の画像であれば「3.66%」ですね。
つまり、コカ・コーラの配当利回りは、3.66%だということが分かりました。

簡単ですよね!
配当性向の調べ方

続いて、配当性向の調べ方も説明します。
配当性向を調べる方法
配当性向の調べ方も簡単です。
先ほどの個別銘柄のページで、同じく「Stock Dividend Data」の項目のうち、「PAYOUT RATIO」をチェックしてください。
以下の画像であれば、72.90%ですね。

コカ・コーラは、利益やフリーキャッシュフローが安定している企業なので、配当性向が72.9%であれば安心でしょう。

本ブログでも確認可能
本ブログ内でも、主要銘柄に限っていますが、配当性向を確認することができます。
まずは、以下のページから、チェックしたい企業を探して、個別銘柄ページを開いてください。
続いて、下にスクロールしていくと「株主還元の状況」というグラフがあります。
このグラフの緑線「配当性向」を見ていただければ、過去10年程度の配当性向の推移を確認できます。

連続増配年数もチェックするとよい
配当の継続性を判断する上では、配当性向だけでなく、本当は1株あたり利益がどのくらい安定しているかなどもチェックすべきです。
しかし、自分でそうした数値をみるのは難しいという場合には、連続増配年数を確認する方法もあります。
連続増配年数と調べ方については、以下の記事で説明しています。
例えば、過去50年間、連続で増配してきた企業であれば、今後も配当は減らない可能性が高いだろうという考え方です。
もちろん、過去増配してきたからといって、将来も安定だという保証はありませんが、ひとつの目安にはなると思います。
配当利回りはどのくらいだと良いの?
配当利回りの目安について

配当利回りはどのくらいあれば良いのでしょうか?
配当を目当てに投資する場合、3%〜5%程度
配当を目当てに投資する場合、通常時であれば3%〜5%程度の配当利回りがあれば高配当だと言ってよいでしょう。
通常時というのは、たとえばリーマンショックなどのように株価が暴落しているときを除いてということです。
通常時において、配当利回りが5%よりも高い場合は、その配当が継続可能なものか、ちょっと疑問です。
株が買われて株価が上がると配当利回りは下がるので、配当利回りが5%以上あるということは、その配当利回りにも関わらず、株が買われていない(売られている)ことを意味しています。
それは、多くの投資家が、配当が下がる可能性があると考えていることを意味しています。
なお、当たり前ですが、配当ではなく、株価の値上がり益を目当てに投資する場合は、そもそも配当利回りを気にする必要はありません。
株価暴落時は、配当利回り8%なども
株価暴落時には、配当投資家に人気の企業でも、配当利回りが8%などになることがあります。
配当の金額が同じでも、株価が下がると、配当利回りが高くなるからです。
こういう暴落時は、配当目当ての投資家にとっても、購入するチャンスですね。
まとめ

今回は、以下の内容を説明しました。
この記事で説明したこと
- 配当利回りと配当性向について
- それぞれの調べ方
- 配当利回りの目安
以上、今回は配当利回りと配当性向について書きました。
米国株・高配当投資については、以下に情報をまとめているので、興味がある方は、ぜひ読んでみてください。
それでは!
どうも、キャプテンです!
投資好きな20代サラリーマン。
インデックス投資と米国株で1700万円ほど運用しています。