どうも、キャプテンです。
今回は、アマゾンの株価について、割高・割安を考えます。
アマゾンの基本情報は、以下の記事にまとめてあるので、そちらを読んでくださいね。
それでは、さっそくバリュエーションしていきましょう。
アマゾンの株価は割安?
直近の経営状況の振り返り
まずは、簡単に直近の経営状況を振り返っておきましょう。
(1)全セグメントが順調に成長中
アマゾンには、3つのセグメントがあります。
- 北アメリカ:北アメリカにおける消費者向け事業
- 北アメリカ以外:北アメリカ以外における消費者向け事業
- AWS:事業者向けクラウドサービス
現在、全てのセグメントが順調に成長しています。
2019年の売上は、北アメリカが前年比+22%、北アメリカ以外が前年比+14%、AWSが前年比+34%でした。
なお、北アメリカ以外では、いまだに赤字で成長に投資を続けています。
(北アメリカ)

(北アメリカ以外)

(AWS)
全てのセグメントを合計すると、2019年の売上は、前年比+20.5%でした。
直近3年程度の売上成長率と比べると、少し鈍った結果となっています。

2020年1Qのガイダンスにおいても、16%〜22%の売上成長率が示されており、今後は前年比+20%前後の成長が続きそうです。
(2)経営状況のまとめ
以下、アマゾンの直近の経営状況を再度整理します。
- 全セグメントが順調に成長している
- ここ3年と比べると、2019年にお売上成長率は鈍化しており、今後は前年比+20%程度になりそう
アマゾンのバリュエーション
さて、続いてアマゾンのバリュエーションを見ていきましょう。
(1)バリュエーションの基礎
まずは、バリュエーションの基本を振り返っておきましょう。
DCF法に基づく計算式
事業価値 = フリーキャッシュフロー / (割引率 − フリーキャッシュフロー成長率)
この事業価値が、現在の売値(時価総額 + 純負債)よりも高ければ割安、低ければ割高だと判断できます。
(2)アマゾンの売値
現在、アマゾンの時価総額は$1,070.2B、純負債は$22.5Bです。
合計すると、アマゾンは$1,092.7Bで売られていることになります。
(3アマゾンのフリーキャッシュフロー
アマゾンの直近のフリーキャッシュフローを確認します。
ざっくりとしたフリーキャッシュフローは、2019年時点で$21.6Bです。

(4)フリーキャッシュフローの成長率と事業価値
それでは、アマゾンの事業価値を計算してみましょう。
フリーキャッシュフローの成長率に応じた事業価値を表にすると、以下のようになります。
割引率 | 成長率(5年) | 成長率(その後) | 事業価値 | 売値との差額 |
10% | 20% | 4% | $688.7B | -$404.0B |
10% | 25% | 4% | $827.6B | -$265.1B |
10% | 30% | 4% | $989.6B | -$103.1B |
10% | 35% | 4% | $1,177.4B | $84.7B |
将来的に、フリーキャッシュフロー成長率が4%程度に収束すると考えた場合、今後5年のフリーキャッシュフロー成長率が35%程度以上であれば、現在の売値はフェアバリューだということになります。
今後の成長率が35%程度よりも低い場合、現在の株価は割高です。
今後の成長率が35%程度よりも高い場合、現在の株価は割安です。
さて、以下はフリーキャッシュフローではなくて、EPSになってしまいますが、アナリスト予想では、2024年までのEPS成長率の平均は35.24%となっています。

この数値から考えると、現在の株価が織り込んでいる年率35%程度というフリーキャッシュフロー成長率は、概ねフェアバリューかなと思います。
もしも長期的に成長率が4%未満に収束した場合は、さらに事業価値は低くなります。
どうも、キャプテンです!
投資好きな20代サラリーマン。
インデックス投資と米国株で1700万円ほど運用しています。