【KO】コカ・コーラの株価は割安?(2020年2月@59.8ドル)

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キャプテン資本主義

どうも、キャプテンです!

投資好きな20代サラリーマン。

インデックス投資と米国株で1700万円ほど運用しています。

 

どうも、キャプテンです。

 

今回は、みんな大好きコカ・コーラのバリュエーションをしていきます。

コカ・コーラの基本情報は、以下の記事にまとめてあるので、そちらを読んでくださいね。

【KO】コカ・コーラ:株価・銘柄分析・決算・業績と配当

2019年10月21日

 

さて、コカ・コーラの株は割安なのでしょうか?割高なのでしょうか?

 

さっそくバリュエーションしていきましょう。

 

コカ・コーラの株価は割安?

直近の経営状況の振り返り

 

まずは、直近のコカ・コーラの状況を振り返っておきましょう。

 

(1)ボトリング事業の切り離し

直近のコカ・コーラは、事業再編がひとつのテーマでした。

具体的には、ボトリング事業の切り離しです。

 

コカ・コーラが消費者の手に届くまでには、

  1. コカ・コーラの原液(シロップ)が製造・出荷される
  2. 各国でシロップから炭酸飲料がつくられ、店舗に並ぶ

という2つのステップを踏みます。

 

前者は非常に利益率が高い事業であり、後者の「ボトリング事業」は比較的利益率の低い事業です。

 

コカ・コーラは、売上を伸ばすためには、後者も手掛けた方が良いのですが、そうすると事業の効率は失われます。

そのため、コカ・コーラは売上を伸ばそうとしてボトリング事業に手を出しては、しばらくすると切り離して撤退するということを、過去にも繰り返してきました。

 

ここ数年は、ボトリング事業の切り離しを進めてきたタイミングでした。

 

(2)事業再編の業績への影響

その結果、コカ・コーラは売上がどんどん減っていました。

 

2018年のコカ・コーラの状況がこちらです。2016年頃から、売上がぐんぐんと減っているのが分かります。

「事業再編中で、営業キャッシュフロー率はたしかに改善してるとはいえ、売上こんなに減って大丈夫なの?」

というのが、投資家の心配なポイントだったわけです。

 

そして、2019年を終えて、こちら。

はい。見事に復活しました。

 

2019年は、売上も反転して、事業再編のおかげで営業キャッシュフロー率もさらに改善。30%に迫る勢いです。

つまり、今のコカ・コーラは、事業再編の効果が出て、再び勢いに乗り始めたタイミングだというわけです。

 

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コカ・コーラのバリュエーション

 

さて、株式投資で心に刻むべきは「企業の経営状況が良いかどうかと、株のリターンは関係がない」ということです。

経営状況がピカピカの企業でも、高く買い過ぎたら損をします。経営状況がイマイチな企業でも、めちゃくちゃ安く買えたなら、得をします。

果たして、コカ・コーラは割安でしょうか。割高でしょうか。

 

(1)バリュエーションの基礎

まずは、バリュエーションの基本を振り返っておきましょう。

DCF法に基づく計算式

事業価値 = フリーキャッシュフロー / (割引率 − フリーキャッシュフロー成長率)

 

この事業価値が、現在の売値(時価総額 + 純負債)よりも高ければ割安、低ければ割高だと判断できます。

 

(2)コカ・コーラの売値

まずは、現在の売値の方を確認しておきましょう。

現在のコカ・コーラの時価総額は$255.73Bで、純負債が31.6Bついてきます。

合計すると、$287.33Bで売られているということです。

 

(3)コカ・コーラのフリーキャッシュフロー

続いて、事業価値の方を計算してみましょう。

ざっくりとしたフリーキャッシュフローは、2019年時点で$8.42Bです。

 

(5)コカ・コーラの成長率と事業価値

それでは、事業価値を計算してみましょう。

フリーキャッシュフローの成長率ごとに事業価値を計算したのが、以下の表になります。

割引率 成長率 事業価値 売値との差額
10% 3% $120B -$167B
10% 4% $140B -$147B
10% 5% $168B -$119B
10% 6% $210B -$77B
10% 7% $280B -$7B
10% 8% $420B $133B

補足説明

僕は普段、割引率を10%と置いて計算しています。

これは暗算するときに便利なのもありますが、一般的にS&P500のリターンが7%程度と言われているため、それを上回るように設定する意味もあります。

 

話を戻すと、今後のコカ・コーラのフリーキャッシュフロー成長率に応じて、

  • 7%以下の場合:今の株価は割高
  • 7%前後の場合:おおむねフェアバリュー
  • 7%以上の場合:今の株価は割安

ということになります。

 

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コカ・コーラは割安?

 

参考程度に、過去10年のフリーキャッシュフロー成長率は、以下の通りです。

  • 単純平均:4%
  • 相乗平均:3%

 

続いて、今後10年のEPS成長率(アナリスト予想)は、以下の通りです。

  • 単純平均:7.7%
  • 相乗平均:7.7%

 

後者は、EPS成長率なので、フリーキャッシュフローとは違います。

が、フリーキャッシュフローがEPSと同等のペース(7.7%)で成長したと仮定した場合には、現在の株価は割安だということになります。逆に、過去10年のようなパフォーマンスであれば、割高になります。

 

以下は、個人的な見解です。

コカ・コーラが成熟企業であることを考えると、今後、永続的に7%のフリーキャッシュフロー成長率を見せ続けるのは、やや難しいのではないかと思います。

業績改善のモメンタムに乗っかる意味での投資はアリだと思いますが、永久保有銘柄として買うには、ちょっと高いかなというのが個人的な所感です。

 

なお、割引率8%程度で計算すると、成長率5%あればフェアバリューになります。

割引率 成長率 事業価値 売値との差額
8% 3% $168B -$119B
8% 4% $210B -$77B
8% 5% $280B -$7B
8% 6% $420B $133B
8% 7% $840B $553B

 

成長率5%であれば達成できそうな気もするので、年率8%程度のリターンがあれば十分という方は、買ってみても良いでしょう。(年率8%程度のリターンであれば、わざわざ個別株を買わなくても、S&P500で良いのではという話はありますが。)

 

なお、フェアディスクロージャーの観点から書いておきますが、僕自身は42.7ドルで2018年に購入したコカ・コーラをホールドしています。

 

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