バフェット指数がもはや使えない理由【バフェット自身も否定】

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キャプテン資本主義

どうも、キャプテンです!

投資好きな20代サラリーマン。

インデックス投資と米国株で1700万円ほど運用しています。

 

今回のテーマ:バフェット指数について

バフェット指数って何?

バフェット指数で割安・割高が分かるって聞いたんだけど、本当なの?

 

今回は、こんな感じの疑問をスッキリ解決していきたいと思います。

 

最初に書いておくと、現在、バフェット指数は株の割安・割高を判断する指標としては使いづらい状況です。

バフェット指数とは何か、どうして今は使いにくいのかを説明していくので、ぜひ最後まで読んでみてください。

 

※(2020年3月追記)この記事は、2020年2月末からの急落以前に書かれています。

 

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バフェット指数とは

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株の割高・割安が分かる指標があればいいですよね

 

バフェット指数とは

株が高いのか安いのか分かる指標として人気なのがバフェット指数です。

バフェット指数は、ウォーレン・バフェットが株の割高・割安判断に使っていると言われている指標です。

バフェット指数【バフェット指数とは?今いくら?】

2020年7月14日

 

ウォーレン・バフェットと言えば、オマハの賢人とも呼ばれる、伝説の投資家ですね。

伝説の投資家が使っている指標と言われると、それを参考にしたくなるのも、無理はありません!

 

バフェット指数の計算方法

バフェット指数の計算は簡単です。

 

バフェット指数の計算式

株式市場の時価総額 ÷ その国のGDP × 100

 

バフェット指数の計算式は、株式市場の時価総額とその国のGDPはだいたい一致するという考え方からつくられています。

時価総額をGDPで割った結果が100%よりも大きければ割高、100%よりも小さければ割安だと考えられます。

 

バフェット指数の検証

簡単な計算式ですが、バフェット指数は本当に有効なのでしょうか?

 

以下は、2010年頃までのバフェット指数の推移です。

 

  • 2000年のインターネットバブルの頃、バフェット指数が100を超えています
  • 2007年のリーマンショック前、バフェット指数が100を超えています

 

以上のように、バフェット指数はたしかに暴落前に100を超えていたことが分かります。

 

ポイント

  • バフェット指数は、バフェットがざっくりと株式の割安・割高感を把握するのに使っている
  • バフェット指数の計算式は、時価総額 ÷ GDP × 100
  • 過去、バフェット指数が100を超えると株が暴落した

 

では、今後もバフェット指数は使えるのでしょうか?

 

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機能しなくなったバフェット指数【バフェット自身も否定】

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最近は、バフェット指数が機能しなくなっています

 

2013年から、バフェット指数はずっと100を超えている

実は、2013年以降、バフェット指数はずっと100を超えています。

 

では、もしも2013年に「暴落は近い!」と考えて、株を売っていたら、どうなっていたでしょう?

 

以下は、過去10年のS&P500のチャートです。

マネックス証券より

 

2013年に1400ドル程度、現在は3000ドル程度ですから、2倍以上になっています。

つまり、2013年にもしも株を売っていたら、めちゃくちゃ機会損失をしていたということです。

 

現在の株式は割高?

バフェット指数が100を超えているので、ウォーレン・バフェット自身、「いまの株は割高ですか?」とインタビューで聞かれることがよくあります。

 

その際に、バフェットはおおむね以下のように答えています。

現在の状況は非常に難しいです。

もしも金利がずっとこの程度の水準であれば、いまの株価は安すぎます。

 

「バフェット指数が100を超えているから、今の株は高すぎる」とは、バフェットはひとことも言っていません。

バフェット自身が、今の状況ではバフェット指数が機能していないことを認めているのです。

 

バフェット指数が機能しなくなった理由を、もう少し分かりやすく説明してみます。

 

バフェット指数が機能しない理由

バフェット指数が機能しない理由は、ひとことで言えば、世界的な低金利が続いているからです。

この金利が上がってこない限り、バフェット指数は株の割高・割安を判断するのに使いづらい状況が続くでしょう。

 

もう少し、詳しく説明します。

そもそも株の値段は、以下のような理由で、金利に大きな影響を受けます。

 

アメリカの国債が破綻するとは思えないので、アメリカの国債は基本的にリスクがゼロです

株は企業が倒産するリスクもあるので、どうしても国債よりもリスクが高くなります。

その分、株には米国債よりも高い利回りが求められるというのが、金融の考え方です。

 

そのため、国債の金利が上がっていくと、このくらい金利があるなら債券でいいやということで、株は売られやすくなります

国債の金利が下がっていくと、国債を持っていても儲からないので、株が買われやすくなります

 

さて、現在アメリカの長期金利(10年債の利回り)は1.7%程度しかありません(2019年11月末)。

アメリカはまだ金利がプラスですが、日本はマイナス金利だったりと、世界的に低金利が続いています。

長期金利の推移

 

ここまで金利が低いと、株が多少割高だとしても、債券と比べたときに、それでも株が魅力的だということになります。

 

一般的に株の利回りは、平均すると年率7%程度だと言われています。

現在は、少し株が割高だとして、平均利回りが5%程度になっていると仮定してみましょう。

それでも、債券の金利が2%もないなら、株の方がまだ魅力的ですよね?

 

金利が上がってこない限りは、バフェット指数が100を超えているからといって、株が暴落するとは言えないのです。

 

過去に、バフェット指数が100を超えて、株が暴落した際には、金利が5%前後ありました

金利が4%とかを超えてきたら、またバフェット指数は機能する指標になるのではないでしょうか。

 

ポイント

  • 2013年以降、バフェット指数は100を超えているが、株価は2倍以上になった
  • バフェット指数が機能しない理由は、債券の金利が低すぎて、多少割高でも株の方が魅力的だから
  • 債券の金利が上がってくると、再びバフェット指数が機能するのではないか

 

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まとめ

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今回は、バフェット指数について説明しました!

 

簡単に整理しておきます。

  • バフェット指数は、株の時価総額合計 ÷ その国のGDP × 100で計算できる
  • バフェット指数が100を超えると、過去には暴落が起きたので、要注意と言われている
  • ただし、現在は債券の金利が記録的に低い状況が続いており、バフェット指数は機能していない
  • バフェット自身も、バフェット指数が100を超えているからといって、現在の株が暴落の危機にあるとは思っていない

 

以上、バフェット指数についての説明と、機能していない理由についての説明でした。

ぜひ、金利に注目してみてください!

 

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