資産運用(長期投資)の利回り【債券1~3%、株7~9%】

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キャプテン資本主義

どうも、キャプテンです!

投資好きな20代サラリーマン。

インデックス投資と米国株で1700万円ほど運用しています。

資産運用(長期投資)の利回りがどれくらいか知りたい方へ。

「資産運用でどのくらい儲かるかイメージしたいけれど、資産運用の利回りが分からない」と思っていませんか?

「資産運用の計画を立てたいけれど、何に投資すれば、どのくらいの利回りになるのか分からないので、計画が立てられない」と悩んでいる方もいるかもしれません。

この記事では、以下の内容を説明しています。

この記事で説明すること

  1. 長期投資による資産運用(債券と株)の利回り
  2. それぞれで運用した場合の資産推移のシミュレーション
  3. 利回りから簡単に資産の増え方を計算する方法(72の法則)

この記事は2分ほどで読み終わると思うので、ぜひ目を通してみてください。

資産運用(長期投資)の利回り【債券1~3%、株6~9%】

資産運用を行うにあたって、最もメジャーな投資方法は債券あるいは株に投資をすることです。

そこで、今回は債券あるいは株に投資をした場合の利回りについて説明します。

債券による資産運用の利回り【1%~3%】

債券の利回りを知る方法はとても簡単です。

なぜなら、債券というのは発行された時点で、支払われる利子の金額が決まっているからです。

例えば、以下のようなイメージです。

債券の発行イメージ

通貨:ドル

発行体:アメリカ合衆国政府

利率:2.0%

満期(期間):5年

申込単位:1万円

総額:10億円分

このように債券を発行するときには、年利や満期、額面そして発行額が決まっています。

この債券が発行されたときに1万円分購入していれば、毎年2.0%に相当する200円の利子が支払われ、5年後に1万円の元本が償還されて戻ってくるわけです。

(1)日本国債(0%)

日本国債とは、日本政府が発行する債券です。

日本国債の債券利回りは、2016年以降は基本的に0%前後です。

日本国債利回りチャート

日本国債利回りチャート(Investing.comより)

この背景としては、日本が金融政策として積極的な金融緩和を行っている点があげられます。

具体的には、日本銀行がお金を刷って、市中の日本国債を買い漁っているわけです。日本銀行がどんどん債券を購入すると、債券の価格が上がっていくので、金利はなくなってきます。

たとえば、額面が1万円で金利が1%、満期10年の債券が発行されていたとします。この債券の購入者に支払われる利子は年100円×10年なので合計1000円になります。この債券が発行されて市場に出回ると、日銀はお金を刷って約1万1千円程度まで買い上げるので、この日本国債の価格は1万1千円になります。そうすると、この債券からは利子が合計1000円入りますが、10年後に満期を迎えて償還される元本は1万円なので、1万1千円で購入している分、1000円損をします。この損失が相殺されて、利回りは0%となります。

どうして日本銀行がそんなことをしているかというと、不景気対策のためです。

世の中の債券は日本国債の利回りを基準に決まっていくため、日本銀行が日本国債の利回りを強制的に下げると、一般の銀行などが融資する際の金利も下がり、みんながお金を借りやすくなります。また、日本銀行が現金を刷って債券を購入するので、市中には現金の量が増えていくので、世の中のお金の総量が増えて、お金が社会に巡りやすくなると考えられています。

景気が良くなると、日本銀行も金融緩和を停止するので金利は上がっていくはずですが、現時点で金融緩和をやめるほど日本が景気が良くなる見込みはありませんし、日本国債はまだしばらくの間、利回り0%前後の状況が続くのではないかと予想されています。

(2)米国債(1%~3%)

米国債とは、アメリカ合衆国政府が発行している債券です。

米国債の利回りは、2019年時点では1%~3%程度だと思っておくと良いでしょう。

以下は、アメリカ10年債(満期が10年の米国債)の過去10年の利回りの推移です。

米国債利回りチャート

米国債利回りチャート(Investing.comより)

2010年以降、だいたい利回り1%~3%の間で推移しています。

アメリカも景気が悪くなると金融緩和を行います。例えばリーマンショックの後には強力な金融緩和が行われました。一方で、アメリカは経済が強く、金融緩和をしていると自然と景気が回復してくるので、中央銀行が再び金利を上げるということが出来ているのが日本との違いです。

さて、米国債は世界で最もメジャーな債券ですが、そんな米国債で運用した場合、債券の利回りはだいたい1%~3%程度だということになります。

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株式による資産運用の利回り【7%~9%】

株式による資産運用の平均的な利回りは、インデックス指数がどのくらい上下したかによって判断することができます。

インデックス指数とは、複数の企業の株価から計算される指数なので、多くの個別企業の株価の上下を織り込んだものになるからです。

今回は、1991年以降の各年におけるインデックス指数の騰落率の平均から利回りを求めていきます。

(1)日本株(約2%)

日本株の平均的な利回りは約2%です。

日本株の利回りを計算するにあたっては、日経平均株価指数を用いました。

日経平均株価指数とは、日本の主要な225社の株価を単純平均して求められる指数で、日本経済新聞社が管理・算出しています。毎日ニュースや新聞でも報道されるなど、日本で最もメジャーなインデックス指数です。

以下は、1991年以降の日経平均株価指数の推移(青)と毎年の騰落率つまり利回り(赤)のグラフです。この利回り(赤)を平均すると2%でした。

ただし、日経平均株価は未だにバブル期の高値を超えておらず、そもそも長期で見たときに右肩上がりではないことから、必ずしも今後の利回りがプラスとは限らない点に注意が必要です。

日経平均株価の推移と騰落率(1991年ー)

日経平均株価の推移と騰落率(1991年以降)

▼参考データ
終値 騰落率
1991 22983.77
1992 16924.95 -26.4%
1993 17417.24 2.9%
1994 19723.06 13.2%
1995 19868.15 0.7%
1996 19361.35 -2.6%
1997 15258.74 -21.2%
1998 13842.17 -9.3%
1999 18934.34 36.8%
2000 13785.69 -27.2%
2001 10542.62 -23.5%
2002 8578.95 -18.6%
2003 10676.64 24.5%
2004 11488.76 7.6%
2005 16111.43 40.2%
2006 17225.83 6.9%
2007 15307.78 -11.1%
2008 8859.56 -42.1%
2009 10546.44 19.0%
2010 10228.92 -3.0%
2011 8455.35 -17.3%
2012 10395.18 22.9%
2013 16291.31 56.7%
2014 17450.77 7.1%
2015 19033.71 9.1%
2016 19114.37 0.4%
2017 22764.94 19.1%
2018 20014.77 -12.1%
2019 20710.91 3.5%
平均 2.0%

(2)米国株(約9%)

米国株の平均的な利回りは約9%です。

米国株の利回りを計算するにあたっては、ダウ平均株価指数(NYダウ)を用いました。

NYダウとは、アメリカを代表する30社の株価を平均したもので、S&P社が管理・算出しています。

以下は、先ほどと同じくNYダウの推移(青)と騰落率つまり利回り(赤)のグラフです。この利回り(赤)を平均すると9%でした。

NYダウの推移と騰落率(1990年以降)

NYダウの推移と騰落率(1990年以降)

NYダウ(米国株)は、日経平均(日本株)と違って、株価指数の推移が右肩上がりの実績があるため、今後も利回りがプラスであることが期待できます。

また、アメリカは日本と違って緩やかに物価がインフレしているため、インフレ分を考慮すると平均利回りは7%程度になるという計算もあります。(以下の書籍で紹介されています)

ということで、株式(米国株)による資産運用の平均利回りはざっくりと7%~9%程度であるということが出来るでしょう。

▼参考データ
終値 騰落率
1991 3168.83
1992 3301.11 4.2%
1993 3754.09 13.7%
1994 3834.44 2.1%
1995 5117.12 33.5%
1996 6558.27 28.2%
1997 7908.25 20.6%
1998 9181.43 16.1%
1999 11497.12 25.2%
2000 10787.99 -6.2%
2001 10021.57 -7.1%
2002 8341.63 -16.8%
2003 10453.92 25.3%
2004 10787.01 3.2%
2005 10717.5 -0.6%
2006 12463.15 16.3%
2007 13264.82 6.4%
2008 8776.39 -33.8%
2009 10428.05 18.8%
2010 11577.51 11.0%
2011 12217.56 5.5%
2012 13104.14 7.3%
2013 16576.66 26.5%
2014 17823.07 7.5%
2015 17425.03 -2.2%
2016 19762.6 13.4%
2017 24719.22 25.1%
2018 23327.46 -5.6%
2019 26864.27 15.2%
平均 9.0%
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資産運用(長期投資)のシミュレーション

債券(米国債)の平均利回りである1%~3%程度、株式(米国株)の平均利回りである6%~9%程度で資産運用を行った場合、どのくらい資産を増やしていけるのかというシミュレーションを紹介します。

債券(米国債)の利回りとしては1%~3%の間である2%、株式(米国株)の利回りとしては6%~9%の間である7%を用います。また、米ドルは安定した基軸通貨であることから、今回は為替は考慮していません。

債券(年2%)に毎月2万円を投資した場合のシミュレーション

債券(米国債)で資産運用をした場合、毎月2万円ずつ投資をすると、30年で約950万円の資産となります。

資産運用を行わずに貯金だけしていた場合は30年で720万円の貯金となるので、それと比べると、約230万円ほど多い結果となりました。

このシミュレーションでは、運用中に受け取った利子はすべて債券に再投資するものとしてシミュレーションを行っています。

以下は、貯金のみの場合と資産運用を行った場合の資産総額の推移をグラフにしたものです。

債券による運用のシミュレーション

債券による運用のシミュレーション

年2%という小さな利回りでも、コツコツと積み上げていくことで、長期で見たときには、そこそこの違いとなってくることが分かります。

米国株(年8%)に毎月2万円を投資した場合のシミュレーション

債券(米国債)で資産運用をした場合、毎月2万円ずつ投資をすると、30年で約2500万円の資産となります。

資産運用を行わずに貯金だけしていた場合は30年で720万円の貯金となるので、それと比べると、実に3倍以上の資産総額になるという結果になりました。

以下は、貯金のみの場合と資産運用を行った場合の資産総額の推移をグラフにしたものです。

株式による運用のシミュレーション

株式による運用のシミュレーション

資産総額が増えれば増えるほど、利回り8%という数字の影響力が大きくなるため、貯金のみの場合と比較すると、終盤になればなるほど大きな差が開いていくことが分かります。

世界3位の大富豪である投資家ウォーレン・バフェットが、初心者向けの資産運用の方法として、米国株へのインデックス投資を勧める理由が一目瞭然です。

米国株に毎月3万円、毎月5万円をインデックス投資した場合のシミュレーションは、以下の記事で紹介しているので、もし他の金額も見たい方は、以下の記事をご覧ください。

資産運用の初心者が少額からお金を増やす方法【投資信託を積立】

2019年8月10日
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利回りから簡単に資産の増え方を計算する方法(72の法則)

最後に、自分でシミュレーションを行いたい場合に、利回りから簡単に資産の増え方を計算できる「72の細測」を紹介します。

72の法則とは、72を利回りの「%」を取り除いた数値で割ると、何年で資産が倍になるかが分かるというものです。

たとえば、利回り8%で運用する場合、72÷8=9なので、約9年間で元本が倍になるということになります。資産運用を行う元本が100万円であれば、利回り8%で運用した場合には、9年後には200万円になっている可能性が高いということが分かります。

なお、この72の法則は、利回りの中でも「複利」というものを用いて計算しています。先ほど債券のシミュレーションにおいて、得られた利子をすべて債券に再投資しますと書いたように、資産運用で得られた利益もすべて再び資産運用に活用した場合のシミュレーションだということです。

手元にエクセルやスプレッドシートなどが無くて、簡単に資産運用のシミュレーションをしたいときは、ぜひ72の法則を思い出して、使ってみてください。

まとめ

以下、この記事で説明した内容のまとめです。

この記事で説明したこと

  1. 債券(米国債)で資産運用すると、利回りは1%~3%程度になる
  2. 株式(米国株)で資産運用をすると、利回りは7%~9%程度になる
  3. 債券(米国債・利回り2%)に毎月2万円を投資すると、30年後には約950万円になる
  4. 株式(米国株・利回り8%)に毎月2万円を投資すると、30年後には約2500万円になる
  5. 72を利回り数値で割ると、何年で投資元本が2倍になるか計算できる(72の法則)

資産運用を実際に行いたいという方は、以下の記事では手順なども説明しているので、ぜひ参考にしてみてください。

資産運用の初心者にはインデックス投資がおすすめ【プロにも負けない投資方法】

2019年8月9日

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