【第3回】シーゲル流、投資家にリターンをもたらす企業の特徴







どうも、キャプテンです。

シーゲル流、高配当株投資の教科書」も3回目になりました。

前回は、成長企業に投資をしても儲かりにくい理由を説明しました。

それでは、どのような企業に投資をすると儲かるのでしょうか

今回は、そのあたりを見ていきましょう。

約50年間で投資家のリターンが高かった企業たち

まずは、さっそくですが、シーゲル教授が計測した1950年〜2003年の間で、最も投資家へのリターンが高かった20の企業を見ておきましょう。

以下の通りです。

20の黄金銘柄

ランキング 社名
平均リターン(年率)
1 Philip Morris 19.75%
2 Abott Laboratories 16.51%
3 Bristol-Myers Squibb Co 16.36%
4 Tootsie Roll Industries 16.11%
5 Pfizer 16.03%
6 Coca-Cola Co 16.02%
7 Merck 15.90%
8 PepsiCo 15.54%
9 Colgate-Palmolive 15.22%
10 Crane 15.14%
11 H.J. Heinz 14.78%
12 Wrigley 14.65%
13 Fortune Brands 14.55%
14 Kroger 14.41%
15 Schering-Plough 14.36%
16 Procter & Gamble 14.26%
17 Hershey Foods 14.22%
18 Wyeth 13.99%
19 Royal Dutch Petroleum 13.64%
20 General Mills 13.58%

 

強力な消費者ブランド

1位のフィリップ・モリスをはじめとして、20社中11社が消費者ブランドです。コカコーラやペプシコ、ハインツ、P&Gなど、聞いたことがある名前も多いのではないでしょうか。

これらの企業の商品は、ハイテクなものや特別なものではなく、タバコや食料品、飲料、日用品といったコモディティです。

しかし、彼らにはバフェットが「モート」と呼ぶ、強力なブランド力があります。このブランド力によって、これらの有名ブランドの商品は、値下げ競争から守られているのです。

その結果、利益を生み出して、投資家に還元することができます。

大衆薬を持つヘルスケアブランド

次に多いのがヘルスケアや医薬品を取り扱う企業です。

中でも、一般消費者が直接薬局で買うような大衆薬を持つ企業がランクインしています。

アボット・ラボラトリーズには「シミラック」や「エンシュア」、ブリストル・マイヤーズ・スクイブには「バファリン」、ファイザーには「バイアグラ」や「リピトール」などがあります。

ブランド力の重要さ

消費者ブランドの11社とヘルスケア企業の6社をあわせると、20社中の17社、割合にして85%に相当します。

また、その多くが、その看板を世界中に広げて、海外市場への展開を行なっています。

ここからもブランド力が投資家へのリターンを生み出す「利益」の元となっていることが分かります。

黄金銘柄はバリュエーションも高すぎなかった

さて、先ほど紹介した20銘柄の計測期間における「1株あたり利益」の成長率は平均して年率9.70%でした。これはS&P500全体の「1株あたり利益」の成長率である6.08%3.62%も上回っています

とはいえ、第2回「成長企業に投資してもリターンが低い理由。「成長の罠」を理解しよう。」でも説明したように、企業の業績が良いだけでは、投資家へのリターンが約束されません。投資家は、バリュエーションが高すぎない価格で株式を購入する必要があるのです。

その点、黄金銘柄20種のPERはS&P500の平均値である17.45と比較して、19.17と少し高めでしたが、とんでもない差はありませんでした

配当利回りでは、S&P500の平均値であった3.27%と同程度の3.40%を記録しており、稼いだ利益はしっかりと投資家に配当として還元していたことが分かります。

その結果、年率のリターンは、S&P500が平均して10.85%であったのに対して、黄金銘柄が平均して15.26%と大きくリードしました。

約4%程度の差ですが、これが50年間積み重なると約7倍の差となります。

投資家にリターンをもたらす銘柄の条件

さて、今回はここまでなのですが、内容を整理しておきたいと思います。

投資家にリターンをもたらすのは、成長セクターではなく、以下のような銘柄でした。

  1. 生活必需品もしくはヘルスケアのセクターで、消費者に対して強力なブランドを築き上げた企業である
  2. それらの企業は、長期的な増益率が市場平均を上回る
  3. 一方で、PERが20以下といったような、過剰な期待のかかっていない銘柄である

つまり、

  • 一般消費者に認知された強力なブランドを持っていることで、価格競争に巻き込まれずに利益率を高く保つことができ、
  • なおかつ急成長セクターではないためにバリュエーションが高すぎない。

投資家にリターンをもたらすのは、このような銘柄だといえるでしょう。

ヒーロー活動のスポンサーはこいつらだ!