徹底検証。「株で月10万円を稼ぐ」は現実的なのか?

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キャプテン資本主義

どうも、キャプテンです!

投資好きな20代サラリーマン。

インデックス投資と米国株で1700万円ほど運用しています。

 

多くの方が、こんな風に思われているのではないでしょうか。

「ああ、月に10万円、副収入があればなぁ…。」

 

会社の給与も上がりにくい時代になり、これからは副業で自分で稼ぐしかないと言われています。

しかし、本業をおろそかにするわけにはいかず、副業に割ける時間をなかなか取れない。そんな方々は、不動産や株式投資といった資産運用に興味を持っているのではないでしょうか。

 

そこで、今回は月に10万円を株式投資で稼ぐのは現実的なのかということを考えてみましょう。

 

株式投資で稼ぐ手段は2つある

ひとことで「株式投資で稼ぐ」といっても、大きく分けて2つの方法があります。

 

キャピタルゲイン(値上がり益)で稼ぐ

1つは株のキャピタルゲイン(値上がり益)で稼ぐという方法です。

つまり、株式を買っておいて、その株が値上がりしたら売ることで、差額分を稼ぐという方法です。

 

この場合、株価が値上がりすれば大きく稼げる可能性があります。

一方で、株価は一定のルールで毎日上がってくれるわけではないので、大きく上がるときもあれば、下がるときもあります。また、日々の株価が気になって、本業に集中できないかもしれません。

 

メリット

  • 購入した銘柄が大きく値上がりすれば、短期間でも大きなリターンを得ることができる可能性がある

デメリット

  • 日々、株価を確認してトレードをするため、そちらに時間や意識が割かれる
  • 株価の変動リスクが大きく、リターンも不安定である

 

インカムゲイン(配当)で稼ぐ

2つめは、インカムゲイン(配当)で稼ぐという方法です。

 

企業は、日々の活動から営業利益を生み出します。

まだ若い企業であれば、日々の活動で得た営業利益をさらに売り上げを伸ばして成長するために設備投資やマーケティングに使いますが、成熟した企業であれば、もうそのお金は必要がないので、株主に還元します。

その方法のひとつとして「配当」というものがあります。これは、企業が利益の一部を株主に現金で配るというものです。

 

つまり、企業の株式を持っていれば、その利益の一部を毎年受け取ることができるのです。

コカコーラやP&Gといった世界的な企業の中には、四半期ごとに安定して配当を支払っており、何十年も増配(配当の額を増やすこと)を続けている会社も多いものです。

 

メリット

  • 株式を保有しているだけで現金を受け取ることができるので、本業に集中できる
  • 安定して利益を出している企業の配当金額は、比較的安定している

デメリット

  • 配当は株価の数%程度であることが多く、短期間で大きく稼ぐことはできない

 

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キャピタルゲイン(値上がり益)で月に10万円稼ぐのは現実的?

株式の売買で副収入として月に10万円ずつを稼ぐというのは、あまり現実的では無いと思います。

 

なぜなら、株価は毎月一定の割合ずつ上がっていくようなものではないからです。

全く株価が上がらない月や、下がる月が続いて、あるとき数ヶ月連続でいきなり上がり始め、結果として倍になったということは珍しくありません。

 

たとえば、以下は人気のカフェ「スターバックス」のチャートです。

 

長期で見ると、順調に株価が伸びていることが分かります。

しかし、毎月安定して値上がり益があるかというとそうではありません。2007年からは大きく下げていますし、2015年以降も横ばいが続いています。

 

キャピタルゲインによって、安定して月に10万円を稼ごうと思うと、デイトレーダーのように毎日相場に張り付いてチャンスの銘柄を探しては、売り買いを繰り返す必要があるでしょう。

これは安定した副収入としては非現実的だと思います。

 

「毎月安定して10万円の副収入」ではなく、ムラがあってもよいのでということであれば、問題ありません。

 

配当で月に10万円を稼げる?

続いて、配当による収入を考えてみましょう。

 

配当は安定した副収入になる

一方で、配当であれば、安定して稼ぐことも可能です。

 

たとえば、以下はコカコーラが過去にいくら配当を出してきたかをグラフにしたものです。

毎年少しづつ配当の額が増えていることがお分かりいただけるかと思います。

 

コカコーラは、なんと過去55年にわたって、毎年配当を増やし続けてきました

世界に目を向けると、このような企業は実はたくさん存在します。

米国株、25年以上連続増配の高配当株一覧【配当貴族】

2020年1月15日

 

上のグラフは年間の配当の額で描画していますが、アメリカの多くの企業はこれを四半期に分けて支払います。なので、株主は4ヶ月に1回、安定して配当が入ってくることになります。

1月、4月、7月、10月に配当を出す企業もあれば、3月、6月、9月、12月に配当を出す企業もあります。こうした企業を組み合わせることで、毎月配当収入を得ることができます。

米国株、配当月の調べ方【主要銘柄の配当月リスト付き】

2019年11月28日

 

いくらの元手があれば月10万円の配当収入を稼げる?

それでは、どのくらいの元手があれば、月に10万円の配当収入を稼げるでしょう。

 

以下は、過去のコカコーラの株価および配当の額、そして配当利回りのチャートです。(配当利回り = 配当 / 株価)

一番下が配当利回りで、昔は株価が割安なために配当利回りが高くなっている時期もありますが、直近はおよそ3%くらいで推移しています。

 

月に10万円の副収入というと年に120万円なので、配当利回りが3%であることを考えると、約4,000万円程度の元手が必要だということになります。

かなりの元手が必要ですね。

 

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4,000万円の元手は何年でつくれる?

それでは、4,000万円の元手というのは何年でつくれるのでしょうか。

 

株式で運用すると、だいたい年に平均して8%程度のリターンを得ることができます。(配当が3%でも、株価の値上がりもあるからです)

 

ある程度の元手が最初にあるとだいぶ変わってきますが、0から毎月一定額を投資していった場合、以下の年数で達成できます。

  • 月に2万円ずつ投資した場合:35年
  • 月に5万円ずつ投資した場合:24年
  • 月に10万円ずつ投資した場合:17年
  • 月に20万円ずつ投資した場合:11年

 

いかがでしょうか。

これを現実的と思うか、非現実的と思うかは、それぞれの年齢や資産・収入、そして忍耐強さによるかと思います。

たとえば若くして月に10万円投資できるだけの給与がある人であれば、17年間で月に10万円の副収入をつくれるなら現実的だなと思うかもしれません。

 

「毎月10万円の副収入は諦めた!でも毎月1万円か5万円なら?」という方はこちら。

「株で月1万円を稼ぐ」は現実的?【配当で月1万円を稼ごう】

2020年3月25日

「株で月5万円を稼ぐ」は現実的?【配当で月5万円を稼ごう】

2019年9月25日

 

時間を味方につけよう!

いずれにせよ、すでに大きなお金を持っていない限りは、いきなり配当で月に10万円の副収入というのは難しいということになります。

 

しかし、時間を10年、20年とかければ、月に10万円の副収入を配当でつくることは可能です。それに、株価が上がっていけば、配当をもらいながら、資産全体も増やしていくことができます。

まだ若い方は、早いうちから投資をしておくことで、人生を豊かにすることができるでしょう。

株の元手はいくらあればいい?【少額からでも始めよう】

2020年2月4日

 

ちなみに、時間を味方につけた投資をするのであれば、米国株がおすすめです。

日本株と違い、米国株は過去長期にわたって株価が右肩上がりで伸びてきた歴史があります。また、米国株には、先ほど紹介したコカコーラのような魅力的な高配当株もたくさんあります。

米国株を取引する場合には、手数料最安で取扱い銘柄数の多いマネックス証券がおすすめです。

 

【2021年】資産運用の初心者が読むべき、おすすめの投資本8選

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