米国経済の復活&コロナ再流行リスクに同時に備える「キャプテン・ポートフォリオ」とは

キャプテンポートフォリオ、バックテスト1

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キャプテン資本主義

どうも、キャプテンです!

投資好きな20代サラリーマン。

インデックス投資と米国株で1700万円ほど運用しています。

どうも、お久しぶりです。キャプテンです。

本日は、今後しばらく運用しようと思っているポートフォリオを公開します。ぜひご笑覧ください。

ポートフォリオ運用をはじめるワケ

入金&買い増しの限界

最近、自分の資産が成長してくるにつれて、「米株100%で、下落しても入金&買い増しあるのみ」気楽に言ってられないことに気付きました。

なぜなら、資産が小さいうちは、自分の入金&買い増し力が相対的に大きいけれども、資産が増えていくに連れて、自分の入金&買い増し力は相対的に小さくなっていくからです。

たとえば、もしも自分の資産が100万円なら、半分になっても、数十万円入金して買い増せば終わりです。しかし、自分の資産が1000万円になると、「半分になっても、数百万円入金して買い増せば終わりです」とは言っていられなくなります。

いくら下落してもメンタル的にはそんなにキツくないことが、今年の3月の下落で分かったんですが、「株が安いときに、追加の現金がなくて、あまり買い増せなかったな」という反省は残りました。既に購入してある株を持ったまま、ただ嵐が過ぎ去っていったという感じで、そこを積極的にチャンスにする現金がなかった。。。

解決策はポートフォリオ

そうなれば、解決策はひとつ。そう、ポートフォリオ運用です

複数のアセットクラスを混ぜることで、株価下落時に自分の資産が減るのを防ぎつつ、リバランスによって、安くなった株を買い増すことができます。

人気ブロガーのバフェット太郎さんの高配当株ポートフォリオがインデックスを上回るという理論も、株と債券のバランスポートフォリオでインデックスを上回るという話も、基本的には全てこの「株価下落時の資産減少を防ぎつつ、リバランスで株を買い増す」という一点によって成り立っています。

みんなの株価が下がってるときに、自分だけ資産が下がらなくて、それを換金して株を買い増せるなら、それはもはやチートです。今こそ、チートの力を開放するしかない。。。

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ポートフォリオ運用のデメリットと解決方法

株の上昇局面でリターンが下がる

ポートフォリオ運用をするときの注意点は、株の上昇局面においてリターンが下がる点です。

複数の資産クラスを組み合わせてポートフォリオをつくると、基本的には標準偏差が下がるため、シャープレシオがよくなりますが、絶対リターンは下がりがちです。超乱暴に説明すると、以下のようなイメージです。

  • 株100%だと、年率10%のリターンで、最大下落は30%
  • 株と債券を混ぜると、年率7%のリターンで、最大下落は10%

つまり、ポートフォリオ運用の方が、リスクを考えたときの運用効率は優れているけれど、絶対リターンは下がるよねということです。

このデメリットは、米国経済が好調で株のパフォーマンスが良いときに、特に顕著になります

たとえば、2012年に投資を開始して、S&P500に100%投資した場合(青)と、株・債券50%ずつ投資した場合(赤)の差は歴然としています。

株100%と株・債券50%のポートフォリオ比較

レバレッジETFで運用資産を仮想的に増やす

このデメリットに対する解決策は、すでに広く知られています。

僕の知る限り、この解決策を最初に提唱したのはRokohouseさんですが、その内容とは「ポートフォリオを組んだ上で、そのポートフォリオ全体にレバレッジを掛けることでリターンを増やす」というものです。

ポートフォリオを組むことで、シャープレシオを改善させた(リターンあたりのリスクを減らした)のだから、レバレッジを掛けてリスクを増やしてもいいよねという理論です。

たとえば、株50%債券50%のポートフォリオだと、絶対リターンで株100%のポートフォリオに負けていましたよね。そこで、SPXLとTMFという3倍レバレッジETFを組み合わせて、株50%債券50%のポートフォリオを仮想的に3倍にしてやれば、リターンも増やせるよねということです。

その威力がこちら。黄色が新たに追加されたレバレッジ株50%債券50%ポートフォリオの資産推移です。

株50%債券50%レバレッジポートフォリオ

えげつないリターンです。

リターンと最大ドローダウンを確認します。

株50%債券50%ポートフォリオのシャープレシオ
  • リターンは年率23.24%(S&P500は13.66%)
  •  MAXドローダウンは-22.79%(S&P500は-19.43%)

 

MAXドローダウンは3%ほど増えてしまっていますが、その分リターンは年率10%も向上しています。

まあこれはポートフォリオ運用によるシャープレシオ改善の効果をリターンの追求に極降りしているので、ここまで行くとやりすぎ説はありますが、このようにレバレッジを使うことで、ポートフォリオ運用のデメリットである絶対リターンの低下を解決できるということはお分かりいただけたと思います。

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今後運用してみるポートフォリオ

キャプテン・ポートフォリオ 2020年末ver.

さて、前説が長くなりましたが、今後運用してみるポートフォリオがこちら。

米国株

  • VOO:30%
  • DIA:25%
  • SPXL:5%
  • 個別株:10%

債券

  • TMF:20%

その他

  • GLD:5%
  • 仮想通貨:5%

まずは額面。

キャプテンポートフォリオ(額面)

しかし、この米国株には一部SPXLが、そして米国債は全てがTMFというレバレッジETFを用いるため、その分を考慮すると、実際にはこのようなバランスになります。

キャプテンポートフォリオ(実際)

米国株の下落時には、米国債が上昇するため、リバランスで米国債を売りつつ、安くなった米国株を買い増せます。

パフォーマンステスト(米国株の調子がよい時期)

米国株の調子が良かった2015年〜2020年のパフォーマンス比較です。

キャプテンポートフォリオ、バックテスト1

青がSPY100%、赤がキャプテン・ポートフォリオです。

ビットコインが入っている関係で2017年から調子が良すぎるので、ビットコインを除いたものが黄色です。米国株の調子が良い時期にも、ビットコインを抜きにしても、しっかりと付いていけることが分かります。

ビットコインを入れると2015年からしかバックテストできないのですが、ビットコインを抜きにして2011年からバックテストしたのがこちら。なんとS&P500を上回っています。

キャプテン・ポートフォリオ パフォーマンステスト2

Worst Yearのパフォーマンスは、S&P500に比べて2%ほど悪いのですが、平均リターンは2%上回っています。

キャプテンポートフォリオのパフォーマンス

米国株の調子がよい時期でも、置いてけぼりをくらわないと言えそうです。

パフォーマンステスト(米国株下落時)

続いて、本来の目的である株価下落時にきちんと分散効果が働いているかをチェックします。

まずは、今年上旬の新型コロナによる下落時をバックテスト。青がS&P500、赤がキャプテン・ポートフォリオ、黄色がキャプテン・ポートフォリオ(仮想通貨抜き)です。

キャプテンポートフォリオ パフォーマンステスト3

S&P500の最大ドローダウンが19%あったのに対して、キャプテン・ポートフォリオの最大ドローダウンは9.74%に止まっています。この差の10%程度が資産防衛効果であり、その8割程度がリバランスによる株の買い増しにあてられると考えると、新型コロナ禍が再び来たとしても、株の下落時には、資産の8%程度の額をリバランスによって買い増すことができます。これは嬉しい。

SPXLが入っているので、リーマンショック時の検証ができないのですが、これはあくまでも現在のマーケット環境で組んだポートフォリオなので、リーマンショックはいったん忘れます。金利がひたひたと上がってくれば、債券の割合を増やすべきです。

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各アセットクラスの中身

米国株

米国株は、資産に対して、以下のような配分です。

  • VOO:30%
  • DIA:25%
  • SPXL:5%
  • 個別株:10%

合計70%となり、SPXLが3倍なので実質85%が米国株のエクスポージャーになります。

VOO:65%、SPXL:5%でも良いんですが、前回の景気成長期である2016年〜2018年にダウのパフォーマンスがS&P500を上回っていたため、DIAを組み込んでみてます。ワクチンができれば、ニューヨークダウのオールド銘柄の反発もあるのかなと。

NYダウはS&P500を上回った

個別株の10%は趣味でもありつつ、うまくいけば市場平均以上のリターンを狙えます。(狙えるといいな。。。。。)

米国債

米国債は、20%全てがTMFです。

  • TMF:20%

3倍レバレッジETFなので、実質60%が債券のエクスポージャーとなります。

このTMFは、めちゃくちゃな商品で、最大ドローダウンが49.7%という、単体でみると「ギャンブルだろ…」というETFなのですが、今回は株と組み合わせることで、そのデメリットを打ち消します。また、地味に2010年からの年間平均リターンは16%もあります。乱高下がめちゃめちゃですが。

TMFのリターン

青がSPY、赤がTMFです。

金(ゴールド)

ETFで投資します。SPDRの金ETFであるGLDです。

  • GLD:5%

iSharesの金ETFの方が経費率が微妙に安いんですが、GLDというティッカーがカッコいいのでSPDRのETFを採用。

仮想通貨

ほぼビットコインです。一部イーサリアムです。

  • ビットコイン:4%
  • イーサリアム:1%

基本的に資産クラスと考えるとビットコインだけでいいんですが、イーサリアムの世界観が好きなので。

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キャプテン・ポートフォリオのリスク

金利の上昇

キャプテン・ポートフォリオのリスクは、金利がモリモリ上がることだと思います。

  • 金利が上がると、TMFがめっちゃ下がる
  • ゴールドもおそらく下がる

一方で、インフレや経済成長なしに金利だけがモリモリ上がるということは考えにくい(と思っている)ので、基本的には金利が上がるときは、米国株が上がってくれるものと信じております。インフレなら金や仮想通貨も上がります。

また、完全にワクチンができて、米国経済が復活したら、株100%のポートフォリオに戻せば良い話です。

株価下落時に金利が下がらない

株価下落時に、なぜか金利が下がらず(債券が上がらず)、レバレッジの効いたポートフォリオで株価下落の直的を受けてしまうリスクです。最近の金融市場は何が起こっても不思議ではないので、この可能性は考慮に入れておく必要があります。

レバレッジETFに何かしらのバグが発生する

このポートフォリオは、レバレッジETFのSPXLとTMFがそれぞれ大きな役割を果たしています。

SPXLは、本来70%しかない米国株のエクスポージャーを85%まで増やすことでリターンの増大に貢献しています。これは米国株が好調なときにパフォーマンス負けしないために必要不可欠です。

また、株価下落時のヘッジをTMFで行っています。こちらもこのポートフォリオの要であり、必要不可欠です。

これらのレバレッジETFがいざというときに変なことが起こると大変です。

最悪、米国株と金・仮想通貨が残る

最悪の場合を想定すると、株価下落時に、SPXLとTMFがバグってゼロになる。

この場合、株価が下落した米国株65%と仮想通貨5%、金5%が残されます。

悲しいですが、まあ人生終わることはないかなと思います。。。

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まとめ

ということで、キャプテン・ポートフォリオを考案した話でした。

まずは、このポートフォリオになるように資産を動かしていきます。もしかすると、数ヶ月後にはダメだったといって止めてるかもしれませんが、何事も挑戦です。

いないと思いますが、万が一、真似をされる方は、リスクの内容をきちんと理解した上で、自己責任でやっていただきますよう、お願いいたします!

ということで。

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