トルコやアルゼンチンの通貨危機が、米国株の買い場である理由







キャプテン
どうも、キャプテンだ。

いつもは、投資の基礎的な話を書いていますが、たまには時事的な話題も取り扱ってみましょう。

さて、いま世界では新興国の通貨安が広がっていますので、今回はそれに触れてみたいと思います。

新興国の通貨安

まずはトルコリラやアルゼンチンペソの価格推移を見てみます。

トルコリラの推移

日足の過去1年チャートです。1年間で約半分程度にまで価値が下落しています。

直近で見ても、0.22ドル程度で耐えていたのが0.15ドル程度まで急落しています。約30%程度の暴落です。

アルゼンチンペソの推移

アルゼンチンペソも1年で半額程度になっています。

直近では、0.035ドル程度から0.026ドル程度まで、約25%程度の急落です。

アルゼンチンでは、8月13日に政策金利を45%へと引き上げていましたが、続く8月31日には何と60%に緊急で引き上げています。

加えて、IMFに対して、約5.5兆円の融資の前倒しを依頼したと報じられました。

新興国通貨安の原因

今回の新興国通貨安には、大きく2つの原因があります。

(1)米国の利上げ

新興国には、基本的にドル安になると資金が流入し、ドル高になると資金が流出するという傾向があります。

これは新興国の多くがドル建てで借り入れをしているため、ドルが高くなると、新興国の経済におけるリスクが高まるからだと考えられます。

さて、現在アメリカでは利上げが行われており、FFレートはすでに2.0%に達しています。

それに伴って、アメリカの金利も緩やかに上昇してきました。

これがドル高、新興国通貨安に繋がっています。

(2)トランプ大統領の通商政策

もうひとつは、トランプ大統領の通商政策です。

トランプ大統領は、対トルコの関税を大幅に増税して、アルミニウムに20%、スチールに50%の関税をかけるとツイッターで発表。

この日、トルコリラが対ドルで一時20%の急落を記録しました。

こうしたトランプ大統領の政策がトルコリラ安、その他の新興国通貨安へと波及しています。

まとめポイント
  • トルコリラやアルゼンチンペソなど、新興国の通貨が急落している
  • 新興国経済の危機は、アメリカの景気回復に伴うドル高局面で発生する

アジア通貨危機を振り返る

アジア通貨危機とは

さて、新興国の通貨危機という意味では、1997年から始まったアジア通貨危機が思い出されます。

当時も、アメリカが景気回復局面を迎えたことで、為替はドル高へと推移する中で、新興国経済への不安が高まっていました。

アジア各国は、自国通貨をドルに連動させる政策を取っていたため、アメリカ経済が拡大する中で、自国の通貨の価値が表面上は連動して上がるという矛盾した現象が発生しました。

本来、緩やかな通貨安は輸出で稼ぐ国家にとっては悪いことではありません。しかし、ドル建で借り入れをしているアジア各国にとって、自国の通貨が安くなることは、債務が膨らむことを意味していました。

そこで、アジア各国は固定相場制を維持しようと試みて、自国通貨買い・ドル売りのオペレーションを行います。

このような矛盾した行動に目をつけたのが世界のヘッジファンドを運用するファンド・マネジャーたちです。世界の投機資金が大規模な空売りを仕掛けた結果、タイをはじめとする各国は固定相場制を維持できずに、変動相場制へと移行していきました

直前まで見せかけの固定相場で、ドルに連動させて自国通貨の価格を高く釣り上げていたために、各国の通貨は本来の価値まで暴落したのです。

アジア通貨危機と米国株の推移

さて、それでは新興国通貨危機に伴う、米国株の株価推移も見ておきましょう。

先ほども書いた通り、新興国で通貨危機が起こるということは、基本的には米国の景気は良いわけです。

それを証明するように、1990年代後半の米国株はぐんぐんと上昇していることが分かります。(もちろんドットコムバブルの影響もあります)

さて、その中で、ちょこんと凹んでいる箇所があると思いますが、そこが1997年7月から1997年8月にかけて、アジア通貨危機が起こったところです。

S&P500は、7月の1,120ドルから、8月の960ドルまで、約15%程度下落しています。

しかし、その後は3ヶ月ほどで1,163ドルを記録して、7月の水準を超えていることが分かります

つまり、通貨危機によって一時的にリスクオフに触れたものの、本来のアメリカの景気は良いので、あっという間に株価は戻してしまったというわけです。

新興国の通貨危機がアメリカや世界の経済に与える影響は軽微です。

まとめポイント
  • アジア通貨危機のとき、米国株は一時的に15%程度下落したが3ヶ月で回復した
  • 新興国の通貨危機は、アメリカの経済が堅調であることを示して要る
  • 新興国の経済的な危機は、世界経済にとっては軽微なもので影響はほとんどない

新興国の通貨危機を過度に恐れる必要はない

結論ですが、今回も新興国の通貨危機を過度に恐れる必要はないでしょう。

アジア通貨危機、ギリシャ危機と、たびたび危機が叫ばれ、株価が下落することがありますが、それらの国々は大変でも、アメリカの経済への影響はほとんどありません。

もしも今回の新興国の通貨危機で米国株が下がるようなことがあれば、高配当株を買い増していきたいと思っています。

キャプテン
ニュースにおろおろせずに、過去に学んで、自分を貫こう!

ヒーロー活動のスポンサーはこいつらだ!