どうも、キャプテンです。
今回は、Spotify(スポティファイ)の株価について、割高・割安を考えます。
Spotifyの基本情報は、以下の記事にまとめてあるので、そちらを読んでくださいね。
それでは、さっそくバリュエーションしていきましょう。
Spotifyの株価は割安?
直近の経営状況の振り返り
まずは、簡単に直近の経営状況を振り返っておきましょう。
(1)順調に課金ユーザー数が成長中
Spotifyは、サブスクリプション型の音楽聴き放題サービスなので、ユーザー数、中でも特に課金ユーザー数が重要です。
2019年12月時点では、月間ユーザー数が約2.7億人、うち課金ユーザー数が約1.2億人となっています。日本人口並みですね。
また、月間ユーザー数や課金ユーザー数は年率30%程度で成長しています。

その結果、売上も20%台で順調に成長しています。

(2)経営状況のまとめ
以下、Spotifyの直近の経営状況を整理します。
- ユーザー数は、年率30%程度で成長中
- 課金ユーザー数も、同様に30%程度で成長中
- 売上は年率20%台で成長中
Spotifyのバリュエーション
さて、続いてSpotifyのバリュエーションを見ていきましょう。
(1)バリュエーションの基礎
まずは、バリュエーションの基本を振り返っておきましょう。
DCF法に基づく計算式
事業価値 = フリーキャッシュフロー / (割引率 − フリーキャッシュフロー成長率)
この事業価値が、現在の売値(時価総額 + 純負債)よりも高ければ割安、低ければ割高だと判断できます。
(2)Spotifyの売値
現在、Spotifyの時価総額は$26.1B、純負債は-1.1B、つまりキャッシュが負債を上回っています。
合計すると、Spotifyは$25.0Bで売られていることになります。
(3)Spotifyのフリーキャッシュフロー
Spotifyの直近のフリーキャッシュフローを確認します。
ざっくりとしたフリーキャッシュフローは、2019年時点で$0.49Bです。

(4)フリーキャッシュフローの成長率と事業価値
それでは、Spotifyの事業価値を計算してみましょう。
フリーキャッシュフローの成長率に応じた事業価値を表にすると、以下のようになります。
割引率 | 成長率(5年) | 成長率(その後) | 事業価値 | 売値との差額 |
10% | 20% | 4% | $19.1B | -$5.9B |
10% | 25% | 4% | $23.0B | -$2.0B |
10% | 30% | 4% | $27.5B | $2.5B |
10% | 35% | 4% | $32.7B | $7.7B |
10% | 40% | 4% | $38.7B | $13.7B |
将来的な成長率が4%程度に収束する場合、今後5年の成長率が30%程度であればフェアバリューです。
今後5年の成長率が30%程度よりも低い場合、現在の株価は割高です。
今後5年の成長率が30%程度よりも高い場合、現在の株価は割安です。
この30%程度というフリーキャッシュフロー成長率は現実的なのでしょうか?
過去3年のフリーキャッシュフロー成長率は、平均で87%となっています。

フリーキャッシュフローではないですが、EPS成長率のアナリスト予想を見てみると、以下のようになっています。

EPSは、現状赤字なので成長率を計算しにくいのですが、黒字転換後の2022年以降の成長率の相乗平均は年率35%です。
これらの数値から考えると、今後5年のフリーキャッシュフロー成長率は30%を上回ってくる可能性が高いでしょう。
よって、Spotifyの現在の株価は割安だと思います。
今後5年のフリーキャッシュフロー成長率を30%で仮置きすると、適正株価は155ドル程度となります。
ただ、Spotifyの株価は、上場以来、下落トレンドが続いています。
現状、跳ねる気配がないため、そんなに急いで買わなくても良いかもしれません。

それでは、今回は以上で!
どうも、キャプテンです!
投資好きな20代サラリーマン。
インデックス投資と米国株で1700万円ほど運用しています。