【PM】フィリップ・モリスの株価は割安?(2020年2月@89.44ドル)

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どうも、キャプテンです!

投資好きな20代サラリーマン。

インデックス投資と米国株で1700万円ほど運用しています。

 

どうも、キャプテンです。

 

今回は、世界的なタバコ企業であるフィリップ・モリスの株価について、割高・割安を考えます。

フィリップ・モリスの基本情報は、以下の記事にまとめてあるので、そちらを読んでくださいね。

phillip morris PM

【PM】フィリップ・モリス:株価・銘柄分析・決算・業績と配当

2019年10月20日

 

それでは、さっそくバリュエーションしていきましょう。

 

フィリップ・モリスの株価は割安?

直近の経営状況の振り返り

まずは、簡単に直近の経営状況を振り返っておきましょう。

 

直近のフィリップ・モリスの経営について、知っておくべきテーマは大きく2つあります。

  1. 紙巻タバコの出荷量減少と値上げ戦略
  2. 加熱式タバコ事業の拡大

 

(1)紙巻タバコの出荷量減少と値上げ戦略

フィリップ・モリスのメイン事業は、紙巻タバコ(シガレット)です。

M&Aなどで手に入れたブランドを含め、フィリップ・モリスは世界的なタバコのブランドをたくさん保有・生産しています。

名前をあげると、マールボロラークパーラメントフィリップ・モリスなどです。

 

さて、こうした紙巻タバコですが、近年、先進国を中心に年々その消費量が減少しています。

日本でも、若者はタバコを吸わなくなっていますし、過去に吸っていた人でも禁煙に成功した人が身近にいるのではないでしょうか。

 

このような世界の流れに対して、フィリップ・モリスは出荷量が減っていく分を値上げによって補う戦略を取っています。

この戦略は、今のところ、とても上手くいっており、売上を保つことに成功しています。

 

(2)加熱式タバコ事業の拡大

値上げで紙巻きタバコの出荷量減少を補うだけでなく、フィリップ・モリスは成長市場である加熱式タバコにも力を入れています。加熱式タバコは、タバコの葉を燃やすわけではないため、煙が出ないのが特徴です。

フィリップ・モリスが販売している加熱式タバコは「IQOS(アイコス)」です。

 

IQOSのユーザーは、全世界で1,400万人ほどに達しています。

 

また、フィリップ・モリスのタバコ出荷量全体に占める加熱式タバコの割合は7.8%まで成長しています。

 

 

以下、フィリップ・モリスの直近の経営状況を再度整理します。

  • 紙巻タバコは、値上げ戦略によって、出荷量の減少を補っている。
  • IQOSをはじめとする加熱式タバコに力を入れており、出荷量の7.8%に達している

 

これらは現状上手くいっており、フィリップ・モリスの経営数値は安定しています。

 

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フィリップ・モリスのバリュエーション

さて、続いてフィリップ・モリスのバリュエーションを見ていきましょう。

 

(1)バリュエーションの基礎

まずは、バリュエーションの基本を振り返っておきましょう。

DCF法に基づく計算式

事業価値 = フリーキャッシュフロー / (割引率 − フリーキャッシュフロー成長率)

 

この事業価値が、現在の売値(時価総額 + 純負債)よりも高ければ割安、低ければ割高だと判断できます。

 

(2)フィリップ・モリスの売値

現在、フィリップ・モリスの時価総額は$139.2B、純負債は$24.9Bです。

合計すると、フィリップ・モリスは$164.1Bで売られていることになります。

 

(3)フィリップ・モリスのフリーキャッシュフロー

フィリップ・モリスの直近のフリーキャッシュフローを確認します。

ざっくりとしたフリーキャッシュフローは、2019年時点で$9.24Bです。

 

(4)フリーキャッシュフローの成長率と事業価値

それでは、フィリップ・モリスの事業価値を計算してみましょう。

フリーキャッシュフローの成長率に応じた事業価値を表にすると、以下のようになります。

割引率 成長率 事業価値 売値との差額
10% 1% $103B -$61B
10% 2% $116B -$49B
10% 3% $132B -$32B
10% 4% $154B -$10B
10% 5% $185B $21B

 

フリーキャッシュフローが4%〜5%程度の場合、現在の売値はフェアバリューだということになります。

今後の成長率が4%〜5%よりも低い場合、現在の株価は割高です。

今後の成長率が4%〜5%よりも高い場合、現在の株価は割安です。

 

さて、フィリップ・モリスの過去5年間のフリーキャッシュフロー成長率は、平均すると5%程度です。

また、以下はフリーキャッシュフローではなく、EPSに関するアナリスト予想ですが、2025年までのEPS成長率の平均は9.2%、相乗平均だと8.8%となります。

 

こうした数値から考えると、現在の株価が織り込んでいる年率4%〜5%というフリーキャッシュフロー成長率を長期的に上回ってくる可能性は高いと思います。

リスクは、いずれ紙巻タバコの消費量減少が値上げで補えなくなることですが、タバコ市場の先行きにネガティブでなければ、現在のフィリップ・モリスは割安だと言えるでしょう

 

 

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