株の二階建てとは?そのリスクと危険性。

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キャプテン資本主義

どうも、キャプテンです!

投資好きな20代サラリーマン。

インデックス投資と米国株で1700万円ほど運用しています。

どうも、キャプテンです。

「市況かぶ全力2階建」という煽りサイトのおかげもあって、広まってきた「二階建て」という言葉。

今回は、この「株の二階建て」の意味と、そのリスクについて説明します。

株の二階建てとは?

信用取引で担保となる株と同じ株を買うこと

株の二階建てというのは、ズバリ信用取引で、担保となる株と同じ株を買うことです。

(信用取引がわからないという方は、下の項目で説明しているので、そのまま読み進めてください。)

以下のイメージ図のように、現物の株式を担保に得た信用枠で、さらに同じ株式を買っているので、二階建てのように見えることから「株の二階建て」と呼ばれているのです。

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信用取引とは?

信用取引とは、現金や株式(証券会社によっては投資信託)を担保に、証券会社からお金を借りて取引をすることです。

具体的には、担保価値の約3.3倍までの与信枠が与えられて、株式を取引できるようになります。上手く取引をすれば儲けがでる一方で、非常にハイリスクな取引なので注意が必要です。

実際の取引をイメージしてみましょう。

現金を担保にした場合

現金100万円を担保にした場合、信用取引であれば、約330万円までの株式を買い付けることができます。

この場合、330万円までフルで株を買ったとしましょう。

その株式が5%上昇すると

建てたポジションの評価額は346.5万円となります。

この時点で決済をすれば、16.5万円の利益ですから、元の100万円から考えると、16.5%の利益が出たことになります。

その株式が5%下落すると

建てたポジションの評価額は313.5万円となります。

この時点で決済をすれば、16.5万円の損失ですから、元の100万円から考えると、16.5%の損失が出たことになります。

信用取引はリスクもリターンも大きくなる

この例から分かるように、信用取引ではリスクもリターンも大きくなります。

そのため、ある程度のレバレッジを掛けて資金を効率的に運用したいという人には適したサービスですが、リスク管理を徹底する必要があります。

株の二階建てのリスクを考える

それでは、担保が株式の場合はどうでしょう。

株式の担保価値

現金100万円を担保とする場合、そのまま3.3倍である330万円まで取引を行うことができました。

一方で、株式100万円分を担保とする場合、そのまま3.3倍の与信枠が与えられることはありません。

なぜなら、その担保となる株式の価値も上下するので、担保価値が下がった場合のリスクに備えて、あらかじめ割り引いておく必要があるからです。

株式を担保とすると、その時価に対して80%を担保価値として計算します。

つまり、100万円分の株式を持っていると、80万円分の担保として評価されるということです。

与信枠は担保価値の約3.3倍になるので、約264万円まで買い付けることが可能になります。

株を二階建てした場合のリスク

さて、A社の株式を二階建てした場合のリスクを考えてみましょう。

わかりやすくするために、現在A社の株価は1,000円、これを1,000株(100万円分)持っているとします。

担保価値は、先ほど計算した通り80万円分であり、与信枠は264万円です。

この264万円で、またA社の株を買ったとしましょう。

A社の株価が5%上昇すると

まず、現物部分について、100万円分の株式が5%上昇したので、5万円の評価益となります。

さらに、信用取引部分について、264万円分の株式が5%上昇したので、約13万円の評価益となります。

このように、株価が上昇したときには、二階建てをしていても、全てが好調に思えます。

A社の株価が5%下落すると

まず、現物部分について、100万円分の株式が5%下落したので、5万円の評価損となります。

さらに、信用取引部分について、264万円分の株式が5%下落したので、約13万円の評価損となります。

それだけではありません。

現物の担保価値が下がっている点を考える必要があります。

現物の時価が95万円まで下落しているので、その担保価値は95万円 × 80% × 約3.3倍 = 約250万円となっています。

信用取引で264万円分のポジションを建てているので、14万円分のポジションについて処分する必要が出て来ます。

(追証といって、さらに担保を増やすことで強制決済を防ぐことも出来ますが、いったんは割愛します)

このときに、株の二階建てをしていた場合、同じ銘柄ですので、必ず信用取引部分でも評価損が出ているポジションを決済することになります。

これが株の二階建てのリスクであり、危険性です。

信用取引はリスクをしっかりと理解したうえで行おう

信用取引というのは、資金が少なくても、たくさんの株を買えるため、上手に使えば非常に便利なサービスです。

多くのデイトレーダーが生活できる理由は、信用取引で資金にレバレッジを効かせたうえで利益を出しているからです。

しかし、その仕組みやリスクをしっかりと理解していないうちに手を出すと、取り返しのつかないことになりかねません。

信用取引を始める際には、必ずそのリスクを理解した上で行うようにしましょう。

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