株のPBR(株価純資産倍率)とは?1倍割れは割安?

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ざっくりいうと

キャプテン
  • PBR(株価純資産倍率)とは、その企業の株価が、1株あたり純資産の何倍かということを表しているぞ。
  • PBRは「1倍以下だから割安!」という単純な指標ではない。割安だと思えても、いくつかの点で注意する必要があるんだ。
  • PBRが低い銘柄を探す方法には、ヤフーファイナンスの低BPRランキングや、証券会社のスクリーニング機能を活用するといいぞ。
  • PBRを上手に活用して、バリュー投資を成功させよう!

株のPBR(株価純資産倍率)とは?

PBR(株価純資産倍率)とは何かを理解しよう

株のPBR(株価純資産倍率)は、その株式が割安か割高かを判断する指標のひとつです。

具体的には、その企業の株価が、1株あたりの純資産(BPS)の何倍であるかを示しています。

PBRの計算式

PBR = 株価 ÷ PBS(1株あたり純資産)

実際にPBRを計算してみよう

それでは、実際に企業のPBRを計算してみましょう。ここでは例として、トヨタ自動車の数値を用います。

トヨタ自動車のPBRを計算してみよう(2018年3月16日時点)

  • 株価は6,615円
  • BPS(1株あたり純資産)は6,438.65円

先ほどの計算式を用いて、トヨタ自動車のPBRを計算してみてください。

はたして、いくらになるでしょうか?

以下がその答えです。

トヨタ自動車のPBR

PBR = 6,615円(株価) ÷ 6,438.65円(1株あたり純資産) = 1.03倍

計算方法はこれでバッチリです!

なお、純資産は企業のバランスシート(貸借対照表)で確認できますが、BPS(1株あたり純資産)を計算するためには、純資産を発行済株式数で割って求める必要があり、少し面倒なので、ヤフーファイナンスの「連結決算推移」でBPSを確認するのがおすすめです。

ヤフーファイナンスより

一番左の列が、最新年度の数値になっているので、一番左の列を見るようにしましょう。

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PBRを用いて株の割安・割高を判断する際の注意点

1倍割れは割安?

さて、PBRで割安・割高を判断する際に、よく言われる目安のひとつがPBR1倍です。

なぜなら、PBRが1倍以下であるとしたら、1株あたりの純資産が株価よりも高いことを表しているからです。

しかし、実際にはPBRが1倍以下であるからと飛びついて株を買うべきではありません。以下のような点に注意する必要があります。

「PBRが低い!」と飛びつく前に確認すべき事項

BPS(1株あたり純資産)が減少傾向にないか

まず、はじめに確認したいのが、BPS(1株あたり純資産)が減少傾向にないかという点です。

もしも、BPSが毎年減少していっているのであれば、現時点のBPSで計算したPBRが割安であったとしても、その後もズルズルと悪い経営が続けば、みるみるうちにBPSが減少して、結果的に割高になってしまいます。

先ほどのヤフーファイナンスのページで、PBR(1株あたり純資産)が減少傾向にないかを確認しておきましょう。

PBRが毎年増えているトヨタ自動車

たとえば、上のトヨタ自動車の数値を見ると、PBRが毎年増えていることが読み取れます。

トヨタ自動車のBPS(1株あたり純資産)の推移

  • 2016年:5,513.08円
  • 2017年:5,887.88円
  • 2018年:6,438.65円

このように順調にBPSが増えている企業であれば、PBRが低いときに安心して買うことができます。

清算価値はどのくらいか

続いて、PBRが低いときにチェックしたいのが、清算価値です。

純資産というのは、総資産から負債を引いた数値で、理論上は負債を返したあとに株主に残される資産を表しています。

しかし、その資産がすべて現金化できる資産であるとは限りません。

企業の資産には「現金」だけでなく、多様なものが計上されています。

たとえば、その企業が保有する「ソフトウェア」や、他企業を買収した際に生じた「のれん」といったものは、現金化することが難しい資産であると言えます。また、その企業の抱えている「商品在庫」なども資産に計上されている場合がありますが、それも全てが定価で売れるわけではありません。

このように、企業のバランスシート(貸借対照表)の資産というのは、その内訳をきちんと読み解いて、清算価値を見る必要があります。

インカムゲインあるいはキャピタルゲインが得られそうか

最後に、株を買うのですから、その企業を買うことで何らかのリターンが得られるのかという点を、当然考える必要があります。

たとえば以下のような株を考えてみましょう。

とある企業A

  • 配当は過去10年間、支払いなし
  • PBRは過去10年間、ずっと0.6倍程度
  • BPSは過去10年間、横ばい

さて、PBRだけ見ると0.6倍程度ですから、割安な感じがします。BPSも決して減少傾向にあるわけではありません。

では、この企業は割安だから株を購入すべきでしょうか?

ここで、この企業の株式を買って、果たしてリターンが期待できるのかという観点に立ち返ってみましょう。

配当は過去10年間支払いがありませんから、今後も支払いはあまり期待できません。つまりインカムゲインによるリターンは期待できないということです。

また、PBRは過去10年間、ずっと0.6倍程度で推移しており、BPSも増えてはいないわけですから、株価もずっと横ばいであるということです。つまり、キャピタルゲインも期待できません。いくら0.6倍が割安に感じられたとしても、それが例えば1倍程度まで戻る見込みがなければ、リターンはないのです。

このように、PBRだけではなく、その企業を買った場合にインカムゲイン或いはキャピタルゲインが得られるのかという観点でも見てみるようにしましょう。

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2019.02.16
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PBRが低い企業を探す方法

日本企業の場合

ヤフーファイナンスで探す

簡単な方法は、ヤフーファイナンスの「株式ランキング:低PBR」で探す方法です。このページを開いて、ざっと眺めれば、PBRの低い銘柄が分かります。

証券会社のスクリーニングで探す

証券会社の提供する株式のスクリーニング機能を用いるのも1つの方法です。

たとえば、以下はマネックス証券の提供するスクリーニング機能の画面です。

マネックス証券のスクリーニング機能

画像のように、PBRが1倍以下の企業というふうにスクリーニングした銘柄の一覧をみることができます。もちろん数字は任意なので、0.5倍以下でも問題ありません。

このようなスクリーニング機能を用いるメリットは、先ほどのランキングページと違い、複数の条件を組み合わせることができる点です。

たとえば、「(1)PBRが1倍以下」かつ「(2)営業利益率が20%以上」の両方を満たす企業を探すといったことが可能です。

海外企業の場合

米ヤフーファイナンスのスクリーニング機能

英語版のヤフーファイナンスにはスクリーニング機能があるので、これを用いることができます。

「+ Add another filter」をクリックして、「Price / Book」にチェックを入れましょう。

「Price / Book」にチェックを入れる

米ヤフーファイナンスでは、PBRの細かい数値は設定できません。「1倍未満」、「1-2倍」、「2-3倍」、「3倍以上」から選ぶことになります。

スクリーニングなので、他の指標と組み合わせて割安株を探す分には「1倍未満」が選べれば十分でしょう。

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PBRを活用して割安銘柄を探そう!

ここまで読んでくださった方なら、PBRは「PBR1倍以下だから買い!」というような単純な指標ではないことはお分かりいただけたかと思います。

一方で、割安銘柄を探す際に便利な指標であることには間違いありません。

PERと比較すると、PERの計算に用いる純利益というのはある意味ブレやすく、企業が操作しやすい数値でもあるのに対して、PBRの計算に用いる純資産は、比較的操作しにくくブレにくい数字であるため、企業の割安・割高を評価する要素のひとつとして用いると、さらに安心感が高まります。

上手にPBRを活用して、バリュー投資を楽しんでください。

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